免疫力の要は「NK細胞」
NK(ナチュラルキラー)細胞の役割
ウイルスから身を守る免疫力において重要な役割を果たすNK細胞は、体内の安全を守る「見回り役」と言えます。NK細胞が正常に機能していれば、体内にウイルスが侵入してきてもすぐに発見して戦うことができます。逆にNK細胞が弱いと、ウイルスの侵入に気付けず体内の安全を守ることができません。そうなると、感染症やがんのリスクが高まります。小さいがん細胞を倒すことができず、がん細胞がそのまま増えてがんを発症するリスクが高まります。
肩に力を入れて取り組むのはNG
このNK細胞を活性化させるためには健康習慣に気を付けなければなりません。ただし、健康習慣を見直す際の大前提の心構えとして「やらなければならない」と考えることはやめてください。苦手なことでも健康のためだからやらなければならないとストレスを抱えている状態だと、かえってNK細胞の活性化を妨げてしまうのです。そのため、自分に合うものを可能な範囲でやってみてください。
NK細胞に良い健康習慣
まず、食事の際はなにを食べるかと同時に「どうやって」食べるかも考えてみましょう。体に良いものをバランスよく摂ることももちろん重要です。しかし、より効果的にNK細胞を活性化させたいなら楽しみながら食べることを意識してください。家族や友人と話しながら、好きなバラエティ番組をみながらなど、楽しみながら食事を摂るようにしてみましょう。
次に、「腸内環境の整備」です。腸が健康な状態だとNK細胞もしっかり働いてくれます。発酵食品や食物繊維、乳酸品などを積極的に摂りましょう。忙しい看護師におすすめなのはヨーグルトです。それに加えてりんごやバナナを一緒に摂れるとさらに良いです。
また、「ゆるめの運動」をするのも効果的です。激しい運動だと活性酸素が発生して細胞の力が弱くなってしまうので、20分から30分ほどの軽めのウォーキングを生活に取り入れると良いでしょう。電車通勤の人なら、いつもの駅よりも1駅か2駅手前で降りて歩くという方法がおすすめです。
そして、「お風呂にゆっくりつかる」のも良い方法です。NK細胞は体内温度37℃以上になると活発になるので、まさに入浴はNK細胞を活性化させるのに適した場面なのです。40℃のお湯に15分ほどつかると効果的です。血圧が気になる人や長い時間入るのが苦手な人は半身浴でもOKです。
最後に、夜勤のある看護師には難しい部分でありますが、「夜更かしはNK細胞に良くない」ことを知っておきましょう。NK細胞は昼に活性化しやすく、夜は落ち着いています。そのため、日勤のみで働いている看護師はなるべく夜更かしをしないようにしてください。